過去の値動きを調査
直近5年、10年のチャートをチェックして、その株の値動きを見ましょう。 株式市場では、やはりどうしても理屈に合わないことが度々起こります。 利益がたくさん出ている会社なのに一向に株価は動かない、またその反対にそんなに利益が出ていないにもかかわらず株価が急騰する例もあります。 どうしても銘柄ごとの株価の動きに特徴があるのです。
皆さんが狙うべきは値動きの良い銘柄です。過去、上昇相場で株価が大きく上がっている銘柄を投資対象としましょう。 株式市場では、往々に「1度あったことは何度もある」ので、過去の値動きを無視できません。 過去に急騰した銘柄を投資家は決して忘れません。ですので、このような銘柄が動き出すと「またあの時と同じ相場の再来か!?」という 思いから、必ず投資家は我慢できずに高値でも買ってくるでしょう。一気にマネーゲーム化することも珍しくありません。
小型株の値動き
これは良く言われていることですが、発行株式数が多い大型の株(日本代表するTOYOTAなどの大企業)よりも、 それが小さい小型の株のほうが、株の値動きが良い傾向にあります。それだけ需要と供給のバランスが崩れやすいのですね。 小型株では決算などが良かった場合など「買い」一色になり、「ストップ高買い気配(株価が値上がり上限に達してしまっても、 値が付かないこと)」 になることも珍しくありません。
相場の回復期には大型の株がまず上昇します。その段階では小型株にまだ資金が回って来ず、株価は低迷したままのケースが多いですが、 一度資金が流れてくると小型である故にあちこちでピョンピョンと株価が跳ねてきます。その上昇率は大型株の、のそっとしたそれをはるかに凌ぎます。 個人投資家としては、それを狙いに行くのが投資の成功のカギなのです。
小型株の見つけ方なのですが、まず発行株式数をチェックしましょう。管理人の中では5千万株以下を小型株と定義づけていますが、 この数字に必ずしもこだわる必要はなく、大体の目安として考えてください。 そして次に浮動株比率をチェックします。いわば浮動株が普通に市場で売買されている株なので、この比率が小さいほうがより小型の株と見なすことができます。 浮動株比率に関しては、特に具体的な数字はそれほど意識する必要はないように管理人は思います。
業界トップ銘柄を買うべきか
低位株投資で最も怖いのは倒産でしょう。そのため、株の本にはその業界でNo.1の会社を買えば安心と書いてあること が多いのです。確かにこのご時世、特にリーマンショック後に財務が脆弱な会社が倒産していくのを見れば、 一見すると上述の見解は正しいように思えてきますね。
また、業界No.1の銘柄を買えというのは非常にわかりやすく簡単です。 例えば建設の業種では東証一部だけでも150社以上もあるので、銘柄を選別するための手間を省くことができます。
しかし、管理人はあえて業界No.1の企業は買うべきではないと思っています。 業界No.1の会社というと、どうしても発行株式数が多く大型株が中心となるため、値動きが重くなりがちだからです。 一方特定の分野でトップシェアの会社を狙うのはアリだと思います。強みの分野がある会社は、特色があまりない会社に 比べて不況時に耐久力があります。以下に、国内首位の製品やサービスを持つ企業(低位株限定)の例を挙げておきました。参考にしてみてください。
国内首位の製品やサービスを持つ低位株の例 | |
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クレハ(4023) | リチウムイオン電池用接着剤 |
SECカーボン(5304) | 電炉用電極、アルミ製錬用電極 |
ナンシン(7399) | キャスター |
大真空(6962) | 水晶デバイス |
コープケミカル(4003) | 過燐酸石灰 |
リョービ(5851) | ダイカスト |
電気化学工業(4061) | カーバイド |
五洋建設(1893) | 海上土木 |
NTN(6472) | 等速ジョイント |
宇部興産(4208) | ポリブタジエンゴム |
三菱マテリアル(5711) | 金、超硬工具、粉末冶金 |
三井金属(5706) | 亜鉛、銅箔 |
大京(8840) | 分譲マンション |